
私の仕事がら機種変更したいお客さんとは日々接するけど、スマホにブランドイメージを持って買う人が未だに多いことに気づいた。
確かにファッションブランドにおいては【HERMES】や【LOUIS VUITTON】などのハイブランドは"値段の高さ"や"ブランドの歴史"などがステータスや品質の高さを担保してくれる材料として考えられているのは理解できる。
しかし目まぐるしく変わっていいくガジェットの進化において、それらの要素は必ずしも一致しないし、中でもスマホには顕著に現れている。
今回は一時は【格安SIMの罠】とも呼ばれていたUQ・ワイモバイルのスマホから【失敗しない為のオススメスマホ機種】を現役SoftBankスタッフの目線から紹介する。
目次
UQ•ワイモバイルの周到な罠と言われた時代

過去には実際に店頭で働いている私でも、UQワイモバイルに用意されたスマホラインナップは情弱に用意された罠だと感じていたし実際に不調を訴えるお客さんも多かった。
他社からワイモバイルに乗り換えたいお客さんが来たときも"ニーズより1件の成約"と考えるスタッフが多数いることや、デメリットも考えずになんとなくワイモバイルのスマホを買う人は多かった。
UQ•ワイモバイルは相変わらず月額が安い
日本大手キャリアの月額通信費は8,000円と言われている中でUQ・ワイモバイルは4,000円程度と安定の安さだ。
ほんの2、3年前まで胡散臭っかたサブブランド、今や料金を知らない人でも安い事を認知するようになった。
UQ•ワイモバイルのスマホ安かろう悪かろうだった
大手キャリアからサブブランドに乗り換える人は最初にどんな事を考えるだろうか?

料金が安くなることは嬉しいけど、通信品質は大丈夫かな?
こんな感じで考える人は少なくないと思う。
こんな事を不安に思っている時にゴミスマホを摑まされると、いくら通信品質が良くても、スマホの性能も含めて「サブブランドは通信が良くない」とUQ•ワイモバイルはやめて大手キャリアに出戻りしてしまうのが情弱消費者の性でもあり、大手キャリアの罠でもあった。
UQ•ワイモバイルに救世主が登場した2020年

今まで散々ゴミだ、ゴミだと言われ続けたラインナップも2020年は【iPhoneSE】を皮切りに180度変わってきた。もちろん最新の技術がモリモリではないが、スタッフサイドから見ても「ほとんどの人はこれで事足りるんじゃね」と思える様なスマホが出た年となった。
しかし知識がある人にはわかっても、情弱消費者には「スマホはみな同じ」と勘違いしている人もいる。
そんな人に少しでも伝わるように2021年1月現在の【UQ・ワイモバイルのゴミスマホ】と【失敗しないオススメ機種】を紹介する。
今回はあくまでもライトユーザーにも伝わる紹介にしたいので、極力細かな性能の紹介は避ける。
UQ・ワイモバイルのゴミスマホ一覧
理由は後述するが、主に2年以上使えないだろうと私が考える基準をもとに選定している。
本体価格の安さだけが取り柄の、使って後悔するスマホの一覧がこれだ!
UQモバイルのゴミスマホ


Android
- Galaxy A21
- Galaxy A20
- Xperia8 II lite
- AQUOS sence3 basic
- BASIO4
iPhone
- iPhone8(au認定中古)
- iPhone7
- iPhone6S
上記したアンドロイドは現在のウェブ閲覧やLINEなどの比較的ライトな使用用途でもアプリの対上げなどでもたついたり、上手く動かない時もある程度のスマホなので、2年後まで使うことを見据えると相当厳しいと感じる。
iPhoneに関しては【6S】でも使えないこともないと思うが、アップデートや新品でも劣化による初期不良などの長く使用するには安心とは言えない。
【iPhone8】はあくまでもauの基準を満たした中古で値段は相場よりも少し高く、質のいいものをクリーニングはされているようだが電池の交換などはされていないため、長く使用するにはガチャ要素が強すぎるのでゴミ認定させてもらった。
ワイモバイルのゴミスマホ


Android
- Android one S5
- Android one S6
- Android one S7
- Android one X5
- Libero S10
- Xperia 8
- かんたんスマホ
iPhone
- iPhone6S
- iPhone7
ワイモバイルもUQモバイルと同じく、ライトな使用用途でもストレスを感じる点が多いスマホなので、2年後まで使うことを見据えると相当厳しい。
iPhoneも【6S】、【7】の取り扱いもあるが、こちらもUQと理由は同じ。
なお高性能機種の【Android one X5】をゴミスマホにしている点や、著しく性能の低い【かんたんスマホ2】は特別枠としている事の理由は後述する。
失敗しないスマホの選び方

私がお客さんに「どのスマホがいいか?」と聞かれて提案する際や、自分のスマホ選びに気にしている点は以下の3つになる
- CPU・メモリ(処理性能)
- ストレージ(保存容量)
- 付加機能(カメラ、防水、バッテリーなど)
この3つの点さえ抑えておけばまず大丈夫
CPU・メモリは見なくていい
ウェブ閲覧やアプリをサクサク動かすためには(CPU・メモリ)が大切なんだけど、私はほぼこれを見ることは少ない。
この(CPU・メモリ)の性能などを【ベンチマーク】と言う数値で大まかに見ることができる。
そもそも値段の高い機種は気にしなくてもストレスになる場合は少ないが、安い機種こそしっかり気するべき部分になる。
ベンチマークの基準
私が参考にしているスマホのレビューサイト「ガルマックス」が非常にわかりやすくまとめてくれている。
ゲームをしなくても15万点以上は必須
UQ・ワイモバイルでは「エントリー」から「ミドルレンジ」のスマホの取り扱いがほとんどで、10万点以上になるとミドルレンジと言われライトユーザーに適したスマホになる。今回ゴミスマホのほとんどが2年後の使用を見据えてベンチマークを15万点を下回る機種を選んでいる。
ウェブで「機種名 ベンチマーク」と検索すれば出てくるので、気になる人は見てくれるといい。
ストレージは超重要!!
長く使うなら最低でも64GB以上を選択しよう
ストレージはアプリや写真を保存する際に重要になってくる部分になる。
店頭で機種変更などを受ける際に「私はほとんど使わないから...」と言う人をよく見るがスマホの場合、写真はスマホに移せるが基本的にアプリはSDカードに移せない。
そもそもスマホがまともに使えない人は写真すらSDカードに移すことが困難な人が多い。
さらには保存容量の1/3から1/4程度はすでにスマホの初期でも使用されている為、次の機種変更の前にデータがいっぱい過ぎてアプリの更新もできない人は多々遭遇する。
ワイモバイルでも高性能機種の【Andeoid One X5】もストレージが32GBのためゴミスマホとした。
UQ•ワイモバイルオススメAndroid
普段使いも問題ないと言うキャッチフレーズをつけるとネガティブな印象を持つ人もいるかもしれないが、そもそもUQ•ワイモバイルではアプリを普通に動かす事すら難しい機種が山の様に存在する。
その中で今年の6月に発売された機種は普通に使える+とにかく写真に強い。
付加価値で最良、最安のスマホが見つかる
今現在スマホの性能は人が求める以上の性能になりつつある。
昔は一番いいスマホを買わないと使い物にならないスマホが多かった。むしろ一番いいやつもストレスもりもりスマホが多数あった。
その「安かろう、悪かろう」の感覚が抜けない人が未だに多いが、今の時代はむしろ「安くて自分に合ったスマホ」を見つけやすい時代になったと私は思う。
最新技術もりもり爆速10万越えスマホを買わなくても、写真にこだわるか?おサイフケータイは欲しいか?バッテリーを重視するか?などを明確に決めることで3万円程度でいい機種はあること知って、ぜひ「なんとなく10万越えのスマホ」といったようなドブに金を捨てる行為はやめよう。
欲しい付加価値を明確にすることで、脱なんとなくスマホ
UQ・ワイモバイルの失敗しないオススメ機種
【OPPO Reno 3A 】写真好きで、いっぱい保存もしたい人向け

高画素な4眼カメラ搭載で遠近どちらも例に撮れ、さらには大容量ストレージも搭載していて写真好きに特におすすめな機種。普段使いにも何ら困ることもなく値段も安いまさに神機種。
UQモバイル価格:27,720円
ワイモバイル価格:26,640円
- ベンチマーク 約18万点
- ストレージ 128GB
- 付加価値 4眼カメラ、防水防塵対応、おサイフケータイ搭載、4,025mA/hのバッテリー
【AQUOS Sence 4Lite】 ワイモバイルで一番バランスのとれたスマホ

ワイモバイルのAndroidの中で高水準のベンチマークで軽めのゲームならサクサクできて、もちろん普段使いで困ることはない。シャープもバッテリー性能を推していて今まで充電持ちで困っていた人にはもってこいの機種。
UQモバイル価格:取り扱い無し
ワイモバイル価格:36,000円
- ベンチマーク 約27.5万点
- ストレージ 64GB
- 付加価値 2眼カメラ、防水防塵対応、おサイフケータイ搭載、4,570mA/hのバッテリー
【iPhone SE】 画面サイズ以外はUQ・ワイモバイルで断トツのハイエンドスマホ

今更紹介しなくても知っている人ばっかりだと思うけど、iPhone11Proと同じCPUを積んだ化け物。スマホ画面サイズやデザインは従来通りで面白味もないし、本体価格は他と比べると若干高いがそれでも余りある性能。
3Dゲームなどの動作でも問題なく遊べるだろう。
UQモバイル価格:43,560円/55,440円
ワイモバイル価格:57,600円/64,080円
- ベンチマーク 約45万点
- ストレージ 64GB、128GB、256GBは取り扱い無し
- 付加価値 ハイエンドスマホ、防水防塵対応、おサイフケータイ搭載
ワイモバイルのオススメ機種:【番外編】
数か月前にTwitterでとある投稿がバズった「帰省したら母がiPhoneから何の機能もない簡易スマホになってた。年寄を騙す商売はダメ!!」
かんたんスマホ系は、本体高い、ウルトラ低スペック機種、カメラ性能も悪い、使い方が独特など、情弱iPhoneユーザーからすれば一見何の価値もないただのガラクタ。
しかし・・・
【シンプルスマホ2】近くに家族のいない機械音痴老人の最後の砦、低スペック付加価値もりもりスマホ

QUモバイルにも京セラが販売する同じモデルがある。
ワイモバイルは専用にカスタマイズされていて、その機能がワイモバイルにしかないため、UQモバイルは除外した。
ワイモバイル価格:31,680円
- ベンチマーク 約6.5万点
- ストレージ 32GB
- 付加価値 60歳以上完全かけ放題無料(通常1,000円)、防水防塵対応、ワンセグ搭載
性能はここまで読んでくれた人なら超ゴミスマホだと言うことは解ると思う。
話は変わるが私の店に来るご年配の質問の一例を紹介する。
操作問い合わせ一例
- ランプを消したい(通知が見れない)
- アプリが急になくなった(アプリを消している)
- 電話に出れない(フリック入力ができない)
- 〇〇のアプリ対応してないのね(アプリをダウンロード出来ない)
- 知らない所からメールが来て怖い
- アプリの上にある数字って何?(アプリの通知が見れない)
- 着信音の変え方を教えて欲しい
「これがわからないの?」とか「筆者が適当言ってるだけ」と思うひともいるかも知れないが、これが本当の話だからびっくりする。
中には操作の案内をしても怖くて触れない人も珍しくはない、世の中の年配はスマホ=爆弾と思っているんだろう。
シンプルスマホ2だけの付加価値
押すだけサポート

この機能を使えば、簡易的なスマホの診断が出来たり、シンプルスマホ専用の窓口があるのでわざわざ店に出向かなくても操作などを教えてくれる。
それでも操作に不安がある人はリモートで操作もしてくれて、スマホのイロハもわからない人には至れり尽くせり。
迷惑電話防止機能

この機能をオンにしておけば、怪しい連絡先から電話がかかってきた場合に画面にアラートが出る。さらに誤って通話に出た場合も自動で録音してくれるので、詐欺などの被害を事前に防止してくれる。
わかりやすい短縮ダイヤルと便利な物理ボタン

「フリック入力で電話に出れない」と言う問い合わせが多い。年配でスマホを初めて使う人に完全にタッチパネルだけの使用は難易度が高い。
その点電話の物理ボタンは電話帳に簡単にアクセスすることが出来たり、通話の応答や終了もこのボタンで対応出来るので通話の切り忘れなどの心配も減る。
細かい機能や気遣いも含めればさらに付加価値は増えると私は感じるし、低スペックの機種でアプリの起動などに時間がかかることが逆にゆっくり考えてできるなど一見悪く見えても逆に良い方向に働くこともある魅力ある機種だ。
私もスマホに変えたいご年配のお客さんに対して、家族がみんなiPhoneで、わからない事を優しく教えてくれる家族が同居している場合はiPhoneを勧める。
ただ核家族が増える日本で単身住まいのご年配にはやっぱり【かんたんスマホ2】だなと思う。
ここまで読んでくれた人は、今回の記事を活かしてゴミスマホを掴まないようにしてもらえたらと切に願う。